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2021年7月30日大分地裁和解成立(原告11名) [和解情報]

 2021年7月30日,大分地方裁判所において,大分弁護団担当の原告について和解が成立しました。
 和解の概要は次のとおりです。
 その結果,現在の大分弁護団担当の提訴者数は401名(被害者338名),和解者数は344名(被害者286名)となりました(なお,提訴時の原告に合わせると339名となります。)。
 なお,そのうち大分地方裁判所における提訴者数は298名(被害者250名),和解者数は242名(被害者199名)となりました(なお,提訴時の原告に合わせると237名となります。)。
1 原告・被害者数
  原告11名  被害者9名
2 原告・被害者居住地
  大分県  (原告)10名(被害者) 8名
    大分県外 (原告) 1名(被害者) 1名
3 原告・被害者の性別
  男性   (原告) 8名(被害者) 6名
  女性   (原告) 3名(被害者) 3名
4 原告・被害者の年代
    10代  (原告) 0名(被害者) 0名
  20代  (原告) 0名(被害者) 0名
  30代  (原告) 2名(被害者) 2名
  40代  (原告) 4名(被害者) 2名
  50代  (原告) 0名(被害者) 0名
  60代  (原告) 3名(被害者) 4名
  70代  (原告) 2名(被害者) 1名
    80代  (原告) 0名(被害者) 0名
5 被害者の病態の内訳
  死亡    0名
  肝がん   3名
  肝硬変(軽)0名 
    慢性肝炎  3名
    キャリア  3名
6 和解原告コメント
(1)40代男性(大分市,慢性肝炎)
 和解が成立したことで,給付金を今までのそしてこれからの治療費に当てられることには安堵しています。
 しかし,健康不安がこれで解消されることはなく,この病とはうまく付き合って共存しなくてはなりません。B型肝炎だけでなく,国の責任により一生病と付き合っていかなければならない人は,他にもたくさんいると思われるので,国には責任をもって賠償してもらい,今後国の責任で病気になることがないようにしてもらいたいです。
(2)70代男性(大分市,肝がん)
 国に責任を取ってもらって安心しました。
(3)40代女性(大分県,無症候性キャリア)
 訴訟のきっかけは,母の癌が判明した頃,より良い先進医療を受けてもらいたいという思いと,母子感染である自身の将来に備えておきたいという思いからでした。
 しかし現実は厳しく,接種痕を証明してもらうために主治医に相談したところ,主治医は母に対し,「そんなものが分かるはずがないだろう。」と強く否定されました。ただでさえ癌で不安になっている母に,追い討ちをかけるように冷たい言葉を浴びせられ,とても可哀想で申し訳なく,これ以上無理はさせられないと,私は資料収集をあきらめました。
 その後母が亡くなり,母の死がB型肝炎と因果関係があるならば,このまま泣き寝入りはしたくないと思いました。私は再び訴訟に向けて踏み切ろうと,新たに弁護士事務所の門を叩きました。気が遠くなるような資料収集に行き詰まっては何度もあきらめかけましたが,弁護団の先生方が私たち家族に寄り添い,親切にご対応くださったおかげで,和解の日を迎えることができました。
 私は現在無症候性キャリアですが,提訴から和解まで数年もの時間を要し,その間にも定期検査の数値が徐々に悪くなってきており,不安な毎日を過ごしています。今後訴訟を希望している方に対しては,国は,資料の簡略化および迅速な和解をしていただき,安心して治療が進められるようにご対応いただきたいと思います。
(4)60代男性(豊後高田市,肝がん)
   既に母も亡くなっており,提訴までの書類収集が大変でした。やっと国と和解できることになりました。これからの生活に役立てて行きたいと思います。
(5)60代男性(由布市,慢性肝炎)
   昨年5月提訴以来,1年以上経過し,もしかしたら和解できないのではないか,いやコロナ対応で大変なのだろう等,思い巡らせていましたところ,和解がきまり,ほっとしています。和解で全てが解決というわけではありません。30代前半に感染が判明してから40年近く,寝ても覚めても肝炎が進行していくのではないか,早く死ぬのではないかなど不安がつきまとってきました。肝炎にきちんと向き合い,自分を励ましながら,肝炎を進行させないよう,家族や周りの人に感染させないよう,努力をしてきました。これからも,毎日の服薬,年4回の採血とCTやエコー検査等,通院を継続し,完治が見通せないこの病気と闘っていかなくてはいけません。精神的苦痛,治療に要する時間,労力,治療費・・・多くのことがあります。今回の和解を機会に私なりに心の整理をし,残された人生を前向きに,有意義に過ごしていきたいと思います。大分弁護団の皆様に心より御礼申し上げます。ありがとうございました。
(6)30代男性(大分市,慢性肝炎)
 私よりも,もっと病状が重い被害者の方もおられるでしょうし,被害にあわれた方は,誰しも予期せぬまま被害にあわれていると思いますので,検査態勢の充実などにより,多くの被害者が救済されることを願っています。
以上

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基本合意10周年記念無料電話相談会開催のお知らせ [イベント情報]

集団予防接種等の際に注射器等が連続使用されたことで,全国に40万人以上のB型肝炎ウイルス感染者が生じました。この問題について,国は,平成23年6月28日,全国B型肝炎訴訟原告団・弁護団と『基本合意』を締結しました。基本合意では,国は,責任を認めた上で謝罪し,被害者を救済すること,肝炎対策や差別対策を進めること,被害の真相を究明して再発を防止することを約束しました。6月28日をもって基本合意から10年となりました。



私たち大分弁護団は,平成24年2月より,大分県内に在住する被害者を原告として,福岡地方裁判所に訴訟を提起していましたが,広く県民の皆様にB型肝炎訴訟を身近に感じていただくとともに,原告や支援者が訴訟に参加する機会を充実させるため,平成27年3月13日以降は,大分地方裁判所に提訴をしてきました。



 しかし,基本合意から10年となる現在でも,想定される被害者数からすれば,提訴の件数は少ない状況です。そこで,この度,より多くの方の被害救済を図るという観点から,全国一斉電話相談会を行うこととなりました。



                                 



 【電話相談会】



  日  時  令和3年7月3日(土)午前10時~午後4時



  電話番号  097-538-2126(渡辺法律事務所)



  対 象 者  大分県在住のB型肝炎患者の方々



  ※ 上記相談会以外でも随時相談を受け付けています。



    電話番号:097-574-8800 (たえ法律事務所)



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2021年7月2日大分地裁第39次提訴(原告6名) [提訴情報]

 2021年7月2日,大分地方裁判所に第39次提訴をいたしました。
 提訴概要は次のとおりです。
 その結果,現在の大分弁護団担当の提訴者数は401名(被害者338名),和解者数は334名(被害者277名)となりました(なお,提訴時の原告に合わせると329名となります。)。
 なお,そのうち大分地方裁判所における提訴者数は298名(被害者250名),和解者数は232名(被害者190名)となりました(なお,提訴時の原告に合わせると227名となります。)。
1 原告・被害者数
  原 告  6名  
  被害者  6名
2 原告・被害者居住地
  大分県 (原告) 6名(被害者) 6名
    大分県外(原告) 0名(被害者) 0名
3 原告・被害者の性別
  男 性 (原告) 3名(被害者) 3名
  女 性 (原告) 3名(被害者) 3名
4 原告・被害者の年代
  20代 (原告) 0名(被害者) 0名
  30代 (原告) 0名(被害者) 0名
  40代 (原告) 1名(被害者) 1名
  50代 (原告) 0名(被害者) 0名
  60代 (原告) 0名(被害者) 0名
  70代 (原告) 5名(被害者) 5名
    80代 (原告)  0名(被害者)  0名
    90代 (原告)  0名(被害者)  0名
5 被害者の病態の内訳 
  無症候性キャリア   1名
  慢性肝炎       2名
  肝硬変(軽度)    1名
  肝硬変(重度)    0名
  肝がん        2名
  死亡         0名
6 提訴原告コメント
(1)70代男性(大分市,肝硬変(軽度))
   肝硬変のために身体がきついです。体調に合わせてゆっくりと過ごしています。
                                 以上

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